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臓腑弁証 Archive
熱邪壅肺
■ 臨床症状
咳嗽し痰粘稠で黄色・気喘があって息が粗く、壮熱があって口渇
煩躁不安・酷ければ鼻翼をピクピク扇動させて衂血や喀血がある。
あるいは胸痛があり、咳して膿血、生臭い痰を吐く。
■ 考察
熱邪壅肺証は、肺病の一般的な症状に裏熱証が加わっているのがポイント。
熱邪が熾盛になり、肺臓を内壅 ( 体内で塞ぐ ) すれば、肺気が上逆して
咳嗽となる。
液が煮詰められて痰となるので、痰が粘稠で黄色い。
清粛が行われないので気喘となり息が粗く呼吸困難。
裏熱で蒸し上げるので、それが体表に充ちて肌膚が熱くなる。
体内で陰津を焼いて蒸発させるので、喉が渇いて水を飲みたがる。
熱が心神を乱すので心煩して落ち着かない。
もし痰と熱が一緒になって障害すれば、肺系を壅滞させて気道が
不利になり、肺気が塞がって閉じ鼻翼を扇動させる危険な状態となる。
もし熱が肺絡を傷付け、絡を損ねて血が溢れれば鼻血や喀血。
また痰熱が肺絡を滞らせれば、気滞血壅 ( 気が滞って血が塞がる )
となり、絡脈の気血がスムーズに通じなくなって胸痛となる。
血が腐って化膿すれば咳して膿血や生臭い痰を吐き出す。
裏熱が熾盛になれば、津液が熱で蒸発して少なくなり
腸が潤されなくなるので大便が乾結。
尿を作り出す津が不足するので、小便が短赤
( 短が尿量が少ない。赤は熱で煎じ詰められて色が濃くなる ) になる。
風熱犯肺証と熱邪壅肺証は、どちらも痰が粘稠で黄色いのが臨床症状であり
いずれも外感熱病に属する。
ただし病変の性質病状の程度予後や転帰などが異なる。
前者は邪が肺系にあり、風熱表証を伴って病状が軽く罹患してから短くて
予後も良い。後者は熱が肺臓を塞いだもので、病が裏にあり
一連の裏熱証を伴って病状が重く、罹患してから時間が経過しているが
ただちに正確な治療をすれば予後も良い。
症例から学ぶ中医弁証論治
生島 忍 
【 舌脈 】 舌紅・苔黄・乾燥 / 脈滑数・数有力
【 治療原則 】 清熱宣肺・止咳平喘
【 処方穴 】 大椎・風門・膻中・大陵・支溝・魚際・内関・足三里
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風熱犯肺
■ 臨床症状
咳嗽し、痰は粘稠で黄色・鼻塞があったり、黄色く濁った鼻水が出る
身熱・少し悪風や悪寒する・口乾や咽痛。
風熱が肺経を侵犯したため、衛気が発病した証候である。
■ 考察
風熱犯肺証は、咳嗽と風熱表証が並行してあるのが特徴。
風熱が肺を襲い、肺が清粛しなくなれば咳嗽。
風熱は陽邪なので、液を煮詰めて痰を作るから質が粘稠で黄色い。
肺気が宣発せず鼻竅不利 ( 鼻が通じない ) となる。
風熱が津液をいぶすので、鼻塞となって通じなくなり黄色く濁った鼻水が出る。
肺衛が邪を受け衛気が邪と戦うので発熱し、衛気が遮られて
体表に達しなくなるので悪風や悪寒し、風熱が上部を掻き乱すので
津液が消耗して口乾し、咽喉が不利 ( 通じない ) になるので咽痛する。
肺は上に位置し、舌尖は上焦の病変を調べる部分なので、
肺が風熱に侵襲されると舌尖が紅くなる。
【 舌脈 】 舌紅、舌尖紅・苔白~やや黄色 / 脈浮数
【 治療原則 】 疏風清熱・清宣肺熱
【 処方穴 】 大椎・肺兪・膻中・尺沢・魚際・豊隆・太谿
読んでみて・・・実際、どのように問診が進められていくか
パターンとしてイメージがつかみやすい。
ある程度弁証の知識が入ってから読むのがお勧め
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風寒束肺
■ 臨床症状
咳嗽し、水っぽく無色の痰が出て、鼻塞 ( 鼻詰まり ) や鼻水。
少し悪寒し、少し発熱。
■ 考察
風寒束肺証は、咳嗽が主症でありそれに風寒表証が加わる。
風寒を感受すると、肺気が拘束されて宣発できず上へ逆流して咳となる。
寒は陰なので、痰液が水っぽく無色である。
鼻は肺竅なので、肺が宣発できなければ鼻竅もスムーズに通気できず
鼻塞となったり鼻水が出る。
肺は気を管理して衛に属すが、邪が肺衛に入ったので衛気が遮られて
体表へ行けず悪寒する。
正気が邪と戦うので発熱し、毛竅が全て閉じるので無汗となる。
まだ邪が内に伝わっていないので、舌苔には変化がない。
本証は、風寒表証の臨床症状と非常に似ているが、辨証のポイントは
それぞれ重点が異なる。本証は咳嗽が主症で、それに風寒表証が
加わったものだが、一般に表証は軽くはっきりしない場合がある。
風寒表証は、悪寒発熱が主症であり、咳嗽もあったりするが
たとえ咳嗽があっても軽微なものである。
それが両者を区別するポイントのようです。
勉強したい人のための 東洋医学のきほん
後藤 修司 
【 舌脈 】 舌淡紅・苔薄白 / 脈浮緊
【 治療原則 】 宣肺散寒・疏風散寒
【 処方穴 】 風池・肺兪・合谷 / 至陽・霊台・膏肓・列缺・足三里
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うー。突然、寒くなった。
こんな時期に罹りやすい症状です。
なんだか最近、事業仕分けによる ” 漢方薬 ” の
保険はずしに注目が集まっているようです。
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肺陰虚
■ 臨床症状
喘咳して痰がないか、あっても少なく粘っ濃い。形体消痩 ( 痩せている )
口咽の乾燥・午後の潮熱・五心煩熱・盗汗
顴紅 ( 頬が紅い )・ひどければ痰に血が混じる・声がかすれる。
肺陰が不足し、虚熱が内生した状態。
多くは久咳 ( 慢性の咳 ) で陰を傷付けたり、昔では癆虫 ( 結核菌 ) が
肺を襲ったり、あるいは熱病の後期で陰津を損傷して起きたもの。
■ 考察
肺病で一般的な症状に、陰虚内熱証が加わっていることがポイント。
肺は清粛し、潤されることを好む。だから肺陰が不足すると、虚熱が内生し
肺が熱で蒸されて気機が上逆して咳嗽となる。
津が熱で焼かれ、液が煮詰められて痰となり、その量は少なくネバネバ。
肺陰の虧虚では、上がって咽喉を潤せないため咽乾や口燥 ( 口の乾燥 ) があり、
外では肌肉を濡養できないので形体 ( 肉体 ) の消痩となる。
虚熱が内熾 ( 体内で激しい ) となれば、午後の潮熱・五心煩熱となる。
熱が営陰を乱すので、盗汗が起きる。 虚熱が上炎するので顴紅。
肺絡が焼かれ、絡が傷付いて血が溢れれば痰のなかに血が混じる。
喉が陰津に潤されなくなり、また虚火に蒸されるので声がかすれる。

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【 舌脈 】 舌紅少津・苔少 / 脈細数
【 治療原則 】 滋養肺陰・滋陰降火
【 処方穴 】 肺兪・膻中・大陵 / 復溜・太淵
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